電気アークは気体中の正負電極間を放電する現象であり、低電圧・高電流が特徴である。電気アークの温度は数千から数万度と非常に高いため、これを溶接時の熱源として用いる方法がアーク溶接である。アーク溶接では金属材料と電極の間にアークを発生させ、その熱で接合部を局所的に溶融させ接合を行う。
一方、金属を大気中で溶接すると、大気中の酸素や窒素が溶融金属の中へ溶け込んで溶接部分の機械的性質が劣化することが多い。そのため一般的には被覆剤(フラックスなど)や不活性ガスを用い、溶融部分を大気から遮断して溶接する。
アーク溶接は最も広く用いられる溶接法で、溶接する対象に合わせ様々な方法が開発され使用されている。
引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬さ、衝撃値、疲れ強さ、クリープ強さなど、機械的な変形及び破壊に関係する諸性質。
溶接時の溶け込み部分を充填する必要のある場合には溶接棒と呼ばれる母材と同種の金属棒を電極として用い、両者を溶融させ供給源とする。
鋼のうち炭素含有量が0.12〜0.30%のものを軟鋼という。建築用の構造材や水道管など一般的な用途に用いられる。
炭素鋼(普通鋼)に他の元素を加え、特別な性質を持たせたものを総称して特殊鋼と呼ぶ。添加する元素としてはニッケル、マンガン、タングステン、モリブデン、クロム、アルミ等多様である。