更新日:2017年03月10日

真空成形

真空成形とは、熱可塑性プラスチックの薄板を材料として食品のパック容器など、薄物の成形を行う方法である。
  真空成形の手順は、まず材料の樹脂薄板を金型に載せてクランプで固定し、ヒータで加熱して軟らかくした後、あらかじめ金型内にあけられている小穴から真空ポンプで空気を抜いてプラスチック板を金型に吸着させて成形を行う。樹脂は冷却後固化するのでポンプ作動を止めて製品を取り出すと、板の厚みを残したまま、密着させられた金型の形に成形される。この方法では、プラスチック板は金型に取り付けられたままで可塑化、成形、硬化の工程が行われる。
  真空成形で用いられる材料は、シートやフィルムなど薄い板状にあらかじめ成形されたプラスチックであり、平板の状態で印刷が行えるため、コストを抑えることができる。また工程がシンプルであり高速生産が可能なため大量生産品に向く成形方法である。
  真空成形はケースやトレーなど日用品の成形に良く用いられるが、機械部品や、大きい物としては看板の成形など広く利用されている。

真空成形

適している分野・使用事例

食品パック容器、トレー、機械部品、お面、看板などの成形。